SNSやネットニュースがデマの発信元
読売新聞に次のようなタイトルの記事がでていました。
コロナのデマ 犯人はお前だ!

新型コロナの感染が急激に広がり始めた2020年春先ごろ、次のようなデマが流れましたよね。
トイレットペーパーが不足する
多くのトイレットペーパーやその原料は中国から輸入しており、世界各国で物流が滞っている現状では日本国内でトイレットペーパーが不足していく。
その影響はひどくて、日本中のスーパーやドラッグストアの棚から一斉に消えてしまいました。
買い占めが起きたわけですね。
ところが実はトイレットペーパーの大半は日本国内で製造されていて、原料も不足するような状態ではない。
通常通りに工場からは出荷されているものの、買い占めされることで入手が難しくなっただけでしたよね。
トイレットペーパーのデマもSNSによって発信・拡散されて、一般の方の耳にも入ってしまったのでしょうね。
他にも
- ニンニクを食べると良い
- 納豆を食べると良い
- 新型コロナウィルスは耐熱性がないのでお湯を飲むと良い
- 漂白剤を飲むと良い
などなど
いろいろな話がSNSやネットニュースによって広まった事実はありますよね。
似たことはテレビや新聞報道でも行われている
SNSやネットニュースって誰が発信しているのかが分からない。
それに比べてテレビならば発信する人が顔を出しているため、信用してしまいますよね。
新聞は誰が書いたのかが分からない記事もありますが、特集される記事については記者の名前が最後に書かれています。
誰が発信しているのかが分かるだけで、記事の中身の信ぴょう性がかなり変わってくると言えるわけです。
でもテレビや新聞が報道する内容すべてが正しい、デマに類するようなものを一切流していないとは言い切れないのではないか。
大阪の関西テレビが放送していた「発掘!あるある大事典II」で、納豆にはダイエット効果があると放送したことで全国のお店の店頭から納豆が消えるという事件が発生。
実は納豆がダイエットに効果があるというデータはなく、血液検査なども行ったとして検査の捏造を行うなど完全なデマ放送でした。
デマとまでは言えないのですが、ココアが健康に良いなど世論を誘導するような報道はたくさんあり、そのたびに店頭から商品が無くなるという事態が発生しました。
体に悪いわけではないからデマとまでは言えないけど、あまりに煽りすぎた報道は問題ないのかなと思います。
新型コロナに話を戻すと、東京はニューヨークと同じような感染爆発を起こすとか、東京は2週間後にはニューヨークのような状態になるといったことを平気でテレビで流していました。
視聴者をただ煽るだけであり、不安心理をたきつけることで翌日以降もテレビを見るだろう、ただそれだけの計算で放送していたとしか思えないです。
政治家だって似たようなもの
日本では法律での規定などがないために都市封鎖(ロックダウン)はできません。
ところが2020年3月23日に小池東京都知事が
「ロックダウン(都市封鎖)など強力な措置を取らざるを得ない状況が出てくる可能性がある」
という発言を行ったことで一気に物の買い占めが始まるなど、東京だけではなく全国で騒動が起きました。
後に小池東京都知事は
「急速な感染の拡大に歯止めをかけることができた」
「専門家が使った言葉を用いて都民にわかりやすく発信した」
などと話していましたが、本当は日本では都市封鎖なんてできないし、あくまで“自粛”“お願い”ベースなのですからやはり小池都知事によるデマと言えることができます。
都市封鎖(ロックダウン)発言によってSNS上ではさらなるデマが広がりましたし、そのデマの発信源が都知事からだった責任は大きいと思います。
また吉村大阪府知事によるイソジン発言もどうかと思いました。
「イソジンなどポピヨンヨードを用いて1日に4回うがいすると、うがい前の唾液で行ったPCRで陽性率が40%から9%に大幅に減った」
この発表後にはポピヨンヨードを含むうがい薬が一斉に入手困難になりました。
唾液中のウイルスが減少したとしても体内のウイルスが減少してはおらず、PCR検査で陰性と判断されたとしても、じつは体内に多量の新型コロナウイルスが取り込まれている可能性もあるわけで、さすがに無茶苦茶な会見でした。
結局SNSやネットニュースだけではなく、テレビも新聞も政治家もデマを流すんですよ。
大事なのはすぐに情報に飛びつくのではなく、さまざまな媒体で真偽を確認することと、しばらく様子を見ておくことなのかなと思いましたね。