まだ群馬県知事・山本一太氏は怒っているようです。
ことの発端は民間シンクタンク「ブランド総合研究所」が発表した都道府県魅力度ランキングで、自身が知事を務める群馬県が44位と下位に低迷したこと。
10月12日の会見では根拠が不明確だとして、法的措置を含めた検討を始めたと発言。
それに対して当サイトを含めて多くの方の意見は、過剰反応はおかしいし自虐的に笑い飛ばせばよいだろうとの意見が多数。
これらの反応に対してもご立腹のようで
「強者の論理だ。(ビリと)言われた方の立場に立っていない。いじめはこうして始まる」
まあ自身が知事を務める県に魅力がないと言われれば、たしかに腹は立つでしょう。
でもこの発言もやっぱり大人げないなぁと思うし、ちょっと視点が違い過ぎるとも思うし。
私は当ブログの「都道府県ランキングに法的措置をちらつかせる知事 もっとウィットを利かせろよ」の記事で
と書いたのですが、
と知事が発言したと産経新聞に出ていましたが、私の記事を見たかのようですね。
でもこの状況って「いじめ」とは違います。
このクラスで怒ることができた生徒と知事は確かに同じで、共通しているのは「強さ」があるということ。
それに加えて知事には「権力」があります。
だから多くの記者を前にして発言できているのです。
「いじめの構造」とは全く違います。
はっきり言って、これを「いじめ」として捉えるようでは、学校等で起きる「いじめ」問題の本質はあなたには見えてきませんよ。
ただし「いじめ」として捉えるのならば、それは「マスコミ」じゃないですか?
44位という事実を面白おかしく伝えたのはマスコミであり、群馬県を結果としていじめたのはマスコミです。
これも以前の記事に書きましたが
この手のアンケートに答えるのは都市部の人間が圧倒的多い。
東京・神奈川・千葉・埼玉の人たちが北関東各県を相対的に低い順位とするし、大阪・京都・兵庫の人たちが和歌山・滋賀・徳島を相対的に低い順位として投票する。
住んでいる地域から近いからどうしても頭に浮かぶのです。
そして首都圏在住者がどうしても多いから、いくらウエイトバックを利かせたところで北関東各県の順位はどうしても低くなるのです。
関西の人間が北関東各県を低い順位とすることは考えにくく、同じように関東の人間が滋賀・和歌山・徳島を低い順位とすることも考えにくい。
ただそれだけの投票なんですよ。
だからこそ、もっとウィットを利かせた発言をするべきなんですよ。
「法的措置」とか「いじめの構造」なんて言っているうちは、とてもじゃないけど順位も上がりませんよ。