JR西日本 作業ミスによる1分の遅延で賃金カット 支払いを命じる

 

まずは概要から

2020年6月18日、JR西日本岡山駅でのこと。

6:48分に点呼を終えた運転士は、5番線に到着する列車を待っていた。

列車が別のホームに到着することを見たのかはわからないが、本来待つべき2番線ホームに移動。

交代したのは2分遅れの7:11、駅から車庫へ向けて出発したのは定時より1分遅れており、車庫に到着したのも1分遅れ。

このため当初は、作業開始時間が2分遅れているため「ノーワーク・ノーペイの原則」に従い、2分間の賃金85円をカットした。

不服に思った運転士は岡山労働基準監督署に相談し、JR西は労基署から是正勧告を受けたものの全面的には認めず、発車が遅れた1分間の賃金をカットした。

※ノーワーク・ノーペイの原則とは、労働の提供がなければ賃金の支払義務は無いという意味で、遅刻や欠勤のほか自然災害によって労働の提供ができない場合にも適用される。

 

岡山地裁の判決

「人間の活動である以上、誤りや遅れなどが生じることは想定されることで賃金は発生する」

「運転士はミスに気づいて直ちに正しいホームに向かっており、その行動は労務に当たる」

としてカットされた1分間の賃金56円の支払いを命じた。

ただし慰謝料については認めなかった。

 

ちなみにJR西日本は今回の件だけではなく、乗務員のミスで運行の遅れなどが出た場合にはその時間分の賃金をカットしてきたが、2022年3月にこの運用を見直しています。

 

他のJR各社がこのような運用をしていたのかはわかりませんが、1分以上の遅れを出した運転士は始末書を書かされるといったことを、20年ほど昔にJR東海の新幹線の運転士から聞いたことがありますし、JR西日本では1分以上の遅れを出すと運転士業務から外されて教育を受けさせられる(日勤教育かな)という話をうかがったこともあります。

このあたりの話は福知山線脱線事故にもつながる話になるわけですが。

 

ミスによって会社に労働を提供していないから賃金をカットするなんてことが一般の企業にも広がると、パソコンで文章を打っていてミスに気付いてやり直せば賃金カットとか、外回りのために事務所を出てから忘れ物に気付いて取りに帰れば賃金カット、なんてことがまかり通るわけで、JR西日本のやり方の異常性が浮き彫りになります。

出勤から退勤の間に、わざとではなくミスによって生じた軽微な会社への損害については「ノーワーク・ノーペイの原則」に当てはめない。

至極当然だと思われる判決なのですが、そのことに気付かず長年当たり前だとして運用してきたJR西日本。

もうこれ以上の異常性が無ければよいのですが。

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